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世界第二位の医薬市場を狙う外資の攻勢

 

◆日本シェア一六%、米国五〇%、ジェネリック拡大の可能性

 

 日本市場は六兆円規模の世界第二位の大市場である。外資が放っておくわけがない。

 これまではその八割を超える新薬市場にのみ注目が集まり、海外で外資が合併を繰り返して巨大化していくこともあわせて、彼らは画期的な新薬を武器に日本市場に進出してきた。

 しかし、ここへきてジェネリック分野への外資の取り組みが活発化している。ブロックバスターといわれる超大型新薬が少なくなり、新薬開発の種となるパイプラインが枯渇しつつあるといラ事情は日本企業も外資も同じ。ものになるかどうかわからない新薬よりも、確実に稼げるジェネリックで日本市場に取り組みを広げようと考えるのは当然の経営判断

 現在16パーセントのシェアということは、米国並みに五〇パーセントまで拡大する、つまりジェネリックに限れば、それだけの市場が手つかずで残っているということだ。外資が見逃すはずがない。

 それに彼らのドライな考え方はジェネリックに相性がいい。無用な引け目や情実に左右されない。先にも述べたようにジェネリックをきちんとビジネスとして捉えたら、これほどリスクが少なく安定的な有望な分野はない。

 現在ではまだ本格化していないが、いずれこの分野で外資によるM&Aが仕掛けられることは間違いはない。

 ジェネリックにとって規模の拡大イコール収益の拡大である。低価格の品物を扱うのに、一定以上の売上げ規模がなければ、高成長につながらない。

 日本のジェネリック会社の売上げは最大手の沢井製薬で二六六億円。東和薬品日医工が小差で続いている。大洋薬品の四社合わせても1000億円程度。これら四社がそれぞれ生産、販売体制を構築してお互いに熾烈な競争を重ねているのだ。もし、四社が合併して一社になったら、売上げは四倍、そのコストは四分の一になる。このスケールメリットは低価格を特徴にするジェネリックにとっては最大の武器となる。

 ところが日本のジェネリック会社にはその発想がない。コップの中の小競り合いで満足している。少なくとも外資にはそう見える。

 ここが外資の狙い目になることは間違いない。

 また、複雑な日本市場におっとり刀で参人してもはじき飛ばされることを彼らも知っている。有無を言わせず力で攻めるやり方は、新薬なら通じてもジェネリックでは通じない。新薬は独占的な取り扱いだから、直線的に売上げを広げていくことは簡単。ジェネリックは他との差別化ができないから、市場に合致したやり方でシェアを広げて行かねばならない。日本の複雑でウェットな市場には容易にとけ込めない。とすれば、浸透を急ぐために日本企業のM&Aを仕掛けることは充分に考えられる。