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イスラエルのテバファーマスーティカルが日本法人設立

ジェネリック外資は着々と日本市場への取り組みを始めている。

 〇六年、世界最大のジェネリックメーカーであるイスラエルのテバ・ファーマスーティカル・インターナショナルが東京に日本法人を設立し、販売承認を申請した。早ければ〇七年早々にも注射剤などを発売するという。

 このテバ社、世界規模でM&Aを繰り返して急成長を遂げてきた、世界売上げは五八〇〇億円合五年)にも達する巨大ジェネリック会社。日本の新薬メーカーでもこれを上回る売上げの会社は武田、アステラス、第一三共エーザイの四社しかない。テバ社の五八〇〇億円という売上げはダイレクトに日本市場に襲いかかってくるだろう。

 メガファーマでありジェネリック世界第二位でもあるノバルティスファーマの動きも活発化している。

 〇六年に日本法人の社名を知名度の高いサンド社に変更し、ジェネリックの品揃えの強化とMRの増員を進めているのだ。まさに先に挙げた外資の日本市場での取り組みの構図にぴったり当てはまる。

 同社のジェネリックの日本での売上げは三二億円程度にすぎないが、世界規模でみれば約五五〇〇億円(四七億ドル)。これを五年後には一兆一七〇〇億円(一〇〇億ドル)と倍増することを目指している。日本市場での拡大を見込んでのものであることはいうまでもなく、当然、M&Aによる拡大も視野に入っているはず。それによって一気の売上げ拡大を図ることになる。

 両社ともM&Aのいわば旨みを知り尽くしているだけに、その可能性は高い。

 実際、欧米ではジェネリック会社のM&Aを伴う巨大化は活発化している。

 テバ社は米アイバックス社を七四億ドルで買収して米国でのシェアを二〇%にまで高めているし、サンド社はノバルティスの力を背景に、ドイツのヘキサルNAGとその子会社の米イオン・ラブズを計五六億ドルで買収している。

 さらに米国三位のワトソン・ファーマシュティカルズはアンドリクスを一九億ドルで買収している。

 兆円を超えるノバルティスファイザーなどの新薬メーカーの買収劇には及ばないかもしれないが、それでもジェネリックで数千億円規模の買収が展開されていることは、市場そのものが三〇〇〇億円程度しかない日本のジェネリック企業各社にとって海外のことと傍観していられる状態ではない。 いくら海外で巨大な売上げがあっても、日本ではまだ立ち上げたばかりじゃないか、と軽視しがちだが、こと医薬品業界に関しては、生産、流通のスケールメリットは軽々と国境を越える。単価が高く物流コストが小さいから、必ずしも進出した国に製造拠点を置く必要がない。

 実際、サンド社はこれまで山形県の上山工場で錠剤やカプセル剤、顆粒剤などの生産を行っていたが、錠剤とカプセル剤はグループの海外数力所の工場に生産移管した。国内消費分は輸入でまかなうことになる。

 他の製品では先ず考えられない。国内の生産体制があるのに海外から輸入した方が効率的だというのは、医薬品の生産、物流がいかに特殊であるかの現れ。

 生産は機械化が進み、もっともコストがかかるのが人手に頼るパッケージ作業だという。これが一ヵ所に集約されれば、その合理化効果は大きい。物流も容量が極小だから移動は容易だし、在庫の効率化効果も著しい。さらに〇五年から医薬品の全面受託生産が可能になった。間接的ではあるが、この点からも行政のジェネリック普及への後押しが感じられる。