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動脈硬化性新血管疾患薬「CS505」の開発が欧米でF3段階

 

国内大手の海外進出はどこまで進んでいるのか

 攻勢に出る外資に対して、国内大手は海外進出の度合いを強めている。

 国内企業は海外で稼ぎ、外資は国内で稼ぐ、というボーダーレス化か急速に進んでいることがわかる。

 もちろん武田薬品など開発力のある大手は早くから海外に進出していた。有力な医薬品は国籍を問わない。

 武田の売上げの四四パーセントは海外である。抗潰瘍薬タケプロンが三七〇〇億円、糖尿病薬アクトスが一九〇〇億円、血圧降下剤ブロプレスー五〇〇億円、前立腺がん治療薬リュープリンが一八〇〇億円規模と四大医薬品を持ち、2010年問題にさらされているものの、欧米での売上比率はこの五年間で一〇パーセント伸びている。

 武田の米国事業は従来アボット社との合弁会社である「TAP」が七割、武田自身で展開する「TPNA」が二割強という売上げ比率の二本立てで推進していたが、この数年、TPNAの比重が大きく高まっている。いずれアボット社との合弁解消も視野に入れているはずで、現行の四つの大型医薬品に加え、〇五年発売した睡眠障害剤ロゼレムなど、有力医薬品をどう戦略的に扱っていくか。

 五七パーセントと最も海外比率の高いエーザイではアルツ(イマー型認知症アリセプトが欧米で爆発的に伸びている。これが一六〇〇億円の売上げで、米国では一一割以上の伸びを見せている。抗潰瘍薬パリエットの一三〇〇億円と併せて欧米で絶好調。

 エーザイが米国に進出しだのは八一年。地元企業との提携ではなく、自前で販売会社を立ち上げたのだ。それだけに軌道に乗せるまでは苦労したが、不退転の決意で研究開発体制、生産体制、販売網全一〇数年かけて構築してきただけに、同社の海外事業は強い。

 アステラス製薬免疫抑制剤のプログラフが欧米やアジアなどで好調。〇八年に特許が切れるまで、一〇〇〇億円規模の売上げは確保できるし、前立腺肥大症薬(ルナールも世界で1000億円規模の売上げ。

 第一三共はいうまでもなく高脂血症メバロチンで欧米に足場を築いた。海外でのピーク時売上げ一一〇〇億円にも達したが、国内ではすでに特許が切れ(前述)、米国でも〇六年四月に切れて、苦戦が始まっている。

 ただ、ピーク時売上げ四〇〇〇億円が見込める抗血小板薬「CS747」と、同一〇〇〇億円の動脈硬化性新血管疾患薬「CS505」の開発が欧米でF3段階に入っているなど、「次」に向けた足場固めが着々と進んでいる。