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胃腸薬の「新三共胃腸薬」、ドリンク剤「リゲイン」、消炎鎮痛剤「パテックス」、育毛剤「カロヤン」、水虫薬「ラミシール」

 方策はいろいろとあるが、単一ブランドの元に扱い品目を統合させる、容器や剤型の共通化を図ったり、過剰包装をやめてシンプルな販売方式でコストを削減して低価格に結びつける、など有力な方法はいくらでもある。さまざまな発想が生かされれば、大衆薬は可能性の高い分野なのだ。彼らがやらないだけである。

 それに加えて、スキンケア商品や健康食品、サプリメントなど周辺分野との融合も考えられる。

 もう一つ第一三共が大衆薬にこだわる理由というのは、今後、生活習慣病への対応がより求められるだろうと見ていること。

 糖尿病や高血圧などは病院に行ってすぐ治るというものではない。アトピーや水虫などの皮膚病も多様になっている。これらの病気は長い期間をかけてゆっくりと治療していかねばならない性質のもので、病院だけでは対処できないことも今後ますます多くなる。病院に通わずに薬局やドラッグストアでクスリを調達するようになっていくだろう。

 むろん、行政の不変の医療費削減の意思が、大衆薬育成に向かう可能性もある。現在でこそ大衆薬は冷遇されており、ジェネリック重視の流れにあるが、厚労省のさじ加減一つで大きく変わることもあるわけで、ここで大衆薬を手放すのはみすみすビジネスチャンスを捨てるようなもの、という考え方。

 そうした思惑から、アステラス製薬ゼファーマを買収した第一三共だが、今後、重複するブランドを調整するというやっかいな作業が残っている。

 第一三共は風邪薬「ルル」をけじめ、胃腸薬の「新三共胃腸薬」、ドリンク剤「リゲイン」、消炎鎮痛剤「パテックス」、育毛剤「カロヤン」、水虫薬「ラミシール」など有力ブランドを持つ。これにゼファーマの胃腸薬「カスター10」、風邪薬「カコナール」、「傷薬「マキロン」、水虫薬「ピロエース」が加わるわけだ。

 大衆薬はブランド命の側面はあるとはいえ、複数ブランドを展開する負担は軽くないし、統合する意味も薄れてしまう。今後、何らかの形でブランドを統合しなければならないだろう。

 第一三共のその判断が将来の大衆薬の帰趨を占う鍵になる。つまり、市場に溢れる数多くのブランドをどう扱うのか。メガブランドに育てていくのか、それともミニブランドをたくさん抱えて細かく