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法的義務化に伴って審査基準は変わるのか

 

 この問題は本来、食品衛生調査会で論議される重要で最も注目される問題点となるべきものであろう。しかし厚生省は、イ考え方は従来と基本的に変わらないのではないか」、現行の「安全性評価指針」を基礎に、現在行われている審査内容を文書化するものであり、「直ちに審査の厳しさが変わるものではないのではないか」としている。指針と基本的に変わらない内容とはたとえば、厚生省は以下のような事項をあげている。

1)食品の構成成分が同程度であること
2)アレルゲンや有害物質が産生されていないこと
3)挿入する遺伝子が病原体由来でないこと
4)その他の多数の基準を満たすこと

国側のスケジュールは

1)平成12年1月早々に食品衛生調査会特別部会から答申案を受領する。
2)パブリックコメントの手続きをとる。
3)平成12年4月には新しい安全性の手続きを公布、施行する。
4)平成13年4月から、安全性確認を受けていない組み換え食品の輸入や販売を許可しない。

 ただし、
①平成12年3月までは現在の指針による安全性の確認は行わない。
②平成12年4月以降、安全性確認の新しい手続きによる審査を開始する。
③平成13年4月以降、安全性確認を受けていないものは輸入、販売を禁止する。

食品衛生法にもとづく表示問題の取り扱い

 食品衛生法にもとづく遺伝子組み換え食品の表示の問題については、食品衛生調査会表示特別部会の報告書では両論併記で継続検討となっていた。

2)申請時に提出すべき資料などを定める。
3)製造所の基準としては、次の事項について定める。
 ①施設、設備および装置
 ②運営上の遵守事項                
 ③職員および組織
4)個別の製造所がその基準に適合することを厚生大臣が確認するための手続きなどを定める。
5)申請時に提出すべき資料なども定める。

施行の通知(局長通知)

 施行の通知としては、
1)規格基準の改正が行われたこと
2)安全性確認の手続きを定めたこと
3)製造基準を定めたこと

 さらに、別表として「安全性確認の審査基準」を添付するとしている。注意したいのは、ここで、次のように記載していることである。

 安全性確認手続き告示にもとづいて、安全性審査を行う際の判断基準(最終的にはケース・バイ・ケースであるので、おおまかな考え方とならざるを得ない)を示すもの。

 厚生大臣の諮問を受けて食品衛生調査会の特別部会が開催され、審議の結果、答申が行われた。これを受けて、厚生省生活衛生局では、「『組換えDNA技術応用食品、食品添加物の安全性審査の法的義務化』に関する食品衛生調査会バイオテクノロジー特別部会報告について」を公表した。

 その内容では、1)法的義務化の必要性、2)義務化の具体的手段、3)安全性審査の考え方、4)輸入時などの検証方法、について述べられており、特に、5)として、以下のように示している。

 今後とも科学的知見の収集に努め、それにもとづいて遺伝子組み換え食品の安全性審査を行うことが必要であること。科学的な情報については国民にわかりやすい形で提供されるよう、関係者が今後一層努力する必要があること。諸外国にも十分趣旨内容が伝わるように努めるとともに、情報を迅速に入手できる体制の整備に努めるべきであること。

 諮問案がそのまま承認される結果になったのは、予想されたとおりのことであった。