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自殺種子とトレータ一種子の品質表示、公衆衛生学的表示の徹底


 遺伝子組み換え技術にもとづく農業用種子の安全性や特性については法的、行政的に厳しく対応する必要がある。種子が工業的な特許権の対象となり、従来の種子供給の概念を全面的に変更せざるを得なくなるような可能性が生じている。

 また、種子の段階で安全性などについての規制を強化することによって、栽培以後の生産物についての被害や影響を予防することができる。最近では、遺伝子操作を行ってつくられた自殺種子(Suicide seed)、トレータ一種子のように特殊な機能を付与した種子が開発されるようになって論議を呼んでいるが、これらについても放任することは許されず、法的、行政的な対応が必要になっている。

法的、行政的対応が必要な対象分野の増加

 生命工学応用食品について、法的、行政的な対応を必要とする事項は、次のように急激に増加している。

1)摂食後の安全性の認証
2)輸入、製造、加工時の安全性の認証と監視、指導
3)市場での収去と検査、監視、指導
4)品質表示、公衆衛生学的表示の徹底
5)生態系影響の確認

 生命操作生物・食品を環境中に開放して栽培、飼育する場合には、一定の法的、行政的な対応を必要とするものであることは論を待たないところである。この問題は、本来環境庁農水省の管轄であり、今回の厚生省の法的規制の義務化方針の発表では全く触れられていない。

 米国のEPA(環境保護局)は遺伝子組み換えトウモロコシに対する作付け規制案を公表した。生産地域に応じて、今年の作付け面積のうち、20~50%以上を通常の品種にするように指示した。これは最近、米国でも遺伝子組み換え作物の環境や人体への影響を懸念する声が高まっており、そうした声に一部応えたものであると思われる。特に別記したように、遺伝子組み換えによってつくられる殺虫毒素成分がモナーク蝶の幼虫を殺すことが明らかにされたという事実があって、生態系への影響が危惧されるようになっている。今後とも法的、行政的な対応が強化されていくものと思われる。


輸入検疫業務の重要性

 遺伝子組み換え食品を含む生命操作食材(作物、生物、その加工品など)の輸入は今後激増することが予想される。その品種の多様性、多数性に即して、届け出、検査、調査、監視、指導などの膨大な業務がますます重要性を増すようになっている。したがって現行法の枠を越えて、全く新しい法律で管理するほうが効率的、効果的であると思われる。