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医薬品の検定、審査によって認証された生産物の製造


遺伝子組み換えを含む、いわゆるバイオテクノロジーの有用性を要約する。

 現在のところ、ホルモン剤、免疫抗体、ガンマーグロブリンインターフェロンなどの生体機能物質をつくる人の遺伝子を動植物、微生物などに組み込んで医薬品などをつくらせる技術は特別に有用であると認められる。他のいかなる手段に遺伝子組み換え作物・食品の必要性よっても、人固有の生体機能物質を得ることはできないなかで遺伝子組み換え技術を応用した医薬品の製造は今後とも進歩することが予期される。

 糖尿病の特効薬であるインシュリンは、一人の患者の年間の必要量を牛から抽出するとすれば46頭分を必要とするといわれる。したがって、医療費用も膨大なものとなり、需要を満たすような供給も困難である。したがって、今日の人の遺伝子を組み込んだ微生物によるインシュリンの製造技術は、医療分野向きには極めて有用であるとされている。

 もちろん、遺伝子組み換え技術による製品である以上、この技術に共通の安全性などについての問題点があるということはいうまでもない。たとえば、同じ遺伝子組み換え微生物応用技術の所産であったトリプトファンによる被害事件のようなことが起こりうる。しかし、医薬品については薬事法による厳しい安全性、副作用などの検証と審査が義務づけられていて、現行のガイドラインによる食品などの場合とは異なった対応が行われている。

 また、実際に使川される場合にも医師の監視、指導が行われるのであるから、問題点の抑制は相当程度まで可能であると思われる。

他に治療法がない場合の医学的利用

 受精後の早い段階での遺伝子操作によって発癌性を阻止したり、予防したりすることは有川であるといえる。 DNAの解析によって、問題遺伝子部分を検出し、除去し、正常な遺伝子と置き換えるような研究や技術の進歩については肯定的に受け取らなければならないだろう。もちろん、この技術は同時に生命倫理的な評価や遺伝子操作に伴う危険性の克服が前提になることはいうまでもない。

 また、そもそも遺伝子操作以外に治療法がないのかどうか、代替的な治療法の開発が不可能であるのかどうかについての検討も、いっそう厳格でなければならないだろう。