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喘息患者のアレルギー検査:①免疫グロブリンE抗体(RIST法、ELISA法など)②特異的免疫グロブリンE抗体(RAST法、MAST法など)

 

 

 病院でぜんそくですね、といわれた人の大半が受けるのがアレルギー検査。大抵は血液検査で、調べる項目は大別して、

 ①免疫グロブリンE抗体(RIST法、ELISA法など)

 ②特異的免疫グロブリンE抗体(RAST法、MAST法など)

の二種類に分かれます。※( )内は測定法の名前です。

 ①の免疫グロブリンE抗体については、アレルギー反応の仲立ちをする物質です。アレルギー反応といっても、ダユや、ネコのフケというようなアレルゲンが直接気管支に作用してわるさをするのではなく、必ず一連の反応がそこに介在するのですが、そのキーになる物質が免疫グロブリンE。この量が多ければアレルギー体質というわけです。

 しかし、数値が高いこと=重症という単純な図式ではありません。また、免疫グロブリンEの量はほとんど正常人と変わらないのに、結構ぜんそくが重いという子もいますので、この血液検査でぜんそくかどうかがわかるわけではありません。でもこの数字が高ければ、何かその子にとつて有害なアレルゲンがまわりに存在することが多く、それをみつけることがぜんそくの治療に役立つのです。

 ②の特異的免疫グロブリンEというのは、いわばその内訳みたいなもの。ダユとだけ反応する免疫グロブリンE、ネコのフケと反応する免疫グロブリンEとそれぞれ特定できるので、狙いをつけた物質と血液とを個別に反応させてみて、その量を測定します。つまりアレルゲン探しです。

 この検査を受けておくと、その子がどの物質に過敏に反応するかがわかるので、その結果をみて環境整備などの対策をたてられます。

 比較的軽症の子でもアレルギーはかなり強いという場合も非常に多いもの。軽症であればなおのこと、環境整備さえすればとてもよくなる場合もありますので、参考にしてほしいと思います。

 


呼吸機能検査について

 実際にはこの検査はどの病院でもおこなわれているわけではありせん。また、乳幼児には検査すること自体、不可能なのですが、発作をゼロにして呼吸機能をいつもベストの状態に保つということがゼロレベル作戦そのものである以上、検査の概念だけでも知っておきましょう。

1 ピークフロー

 いわば息をはくときの最大瞬間風速とでもいうものです。なぜこの値がぜんそく児にとって大切かというと、自覚症状にあらわれないていどの呼吸機能の変化もきちんととらえられるからです。

2 フローボリュームカーブ

 息を思いきりはくときの速度を、はきはじめからはき終わりまでグラフにしたものです。いうまでもなくその最大値が1のピークフロー値です。A.正常人の場合、B.ぜんそく児の非発作時、C.ぜんそく児の発作時を示します。

 ここで注目してほしいのは、AとB。ぜんそく児はいくら発作がなくピークフロー値も正常と変わらなくても、AとBの形はずいぶん違います。とくにはき終わりの部分では、息をはく速度はガクンと落ちてしまいます。この特徴はとくに発症からの期間が長かったり、がまんばかりしていたような子にははっきりでますし、またそういう子の場合、完全に正常の人と区別がつかないていどにまで回復するというのはなかなか難しいのです。大人になって、子どものころのことを忘れていても、ぜんそくだったことがたったひと吹きでばれてしまうくらいです。ちょっとぐらい発作がないから、もうなおったんだなんて思っていられませんね。

 これからのぜんそく治療は、こんな呼吸機能の傷も、できるだけ正常にちかづけた状態で質良くなおすことを目標にしなくてはなりません。