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黒色のアザ=メラニン色素の異常によるもの

 アザの色が黒色のほか、茶褐色、青色、紫色のものが多く、大小さまざまの皮膚と同レベルの扁平なものから、隆起しているものまでいろいろです。

 ①母斑細胞=黒色、黒青褐色で、全身どこにでも発生します。色素が分布している大きさから、小さいもの(約一五ミリまで)をホクロ、それが大きくなった中程度のものを先天性色素性母斑、さらに顔やからだ、四肢など、それぞれの約半分以上に広がった大きさのものは巨大色素性母斑と呼ばれています。

 巨大色素性母斑は、加齢とともに増大する傾向があり、悪性化の怖れがありますから注意を要します。

 ②太田母斑=日本人に比較的多いアザで、まぶたの周囲、頬、側頭部、前額部、鼻の周辺、眉間、耳の周辺などにできやすく、褐色、青色、紫色が混在しています。別名、褐青紫色母斑と呼ばれています。片側にでることが多く、ときには両側にでることもあります。

 生後間もなく気づくことが多いのですが、思春期ごろから目立ってくるものについては、アザの周辺に雀卵大から麻実大の褐青色が散在しているのがみられ、中心部では褐色、青色、紫色が混じりあっています。色素が鼻唇溝内側にはみられないのが特徴です。

 白人よりも有色人種の発症率が高く、女性のほうがかかりやすいといわれています。

 生まれたときから五歳までに発症する早発型と思春期になってから発症する遅発型があり、いずれも思春期になってから色も濃くなり拡大する傾向があります。

 ③青色母斑=濃い青色をしています。平たんで皮膚表面に盛り上がらないものもありますが、なかには豆粒のように隆起するものもあります。太田母斑とちがい鼻唇溝内側まで広がることがあります。

 ④扁平母斑=先天性のものと、思春期前後に現れる遅発性のものがあります。褐色で皮膚から隆起しないのが特徴で、形は大小さまざまです。正常の皮膚感触と変わりませんが、表皮基底層にメラニンが過剰に沈殿するために発症します。

 先天性、遅発性いずれも全身どこでも発現しますが、遅発性のほうはとくに胸、背、肩甲部に多くみられます。大きさは五〇平方センチ以上の大きいものが少なくなく、遅発性のもののほうが大型化しやすいようです。一〇平方センチ以下のものには先天性のものが多く、とくに顔面にできやすい傾向があります。

 また、遅発性のものには、毛が生える場合が多いのも特徴です。

 ⑤蒙古斑=新生児、乳幼児に肉眼的に認められる臀部、仙骨部、肩、背部などに発生する灰青紫色母斑です。蒙古系民族特有の色素であることから、蒙古斑と命名されています。東洋人や黒人では九〇~一〇〇パーセントの頻度でみられ、五~六歳ごろになると自然に消えてしまいます。顔面や四肢にみられるものは異所性蒙古斑とよばれ、仙骨部などにみられるものと違って消えにくく、とくに色が濃いものは成人になってもそのまま残ります。

 ⑥女子顔面黒皮症(リール黒皮症)=染料や化粧品などの刺激によって発症する皮膚炎の痕跡が、真皮内に色素斑としてとどまり、灰褐青紫色のアザになったものです。中年女性に多くみられます。