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give とgetの心を知る

 

 私が開発した世界唯一の英語コミュニケーションの検定試験は、シカゴの先物取引(futures exchange)とともにブルース・リーの「死亡遊戯」からヒントを得たもので、その心であるexchange (交換)のシステムを紹介しておこう。

 英語による知的オリンピックとも呼ばれているICEEの五輪のシステムは、次のようになっている。

1、地検(Ground Gate)他人紹介、インスタント・スピーチにの辺りですでに、英検の1級2次面接試験に近い。)

2、水検(Water Gate) ホワイ・ビコーズ・ゲーム、ディスカッション(集団の中で各参加者の英語運用能力とロジックを測る検定試験は日本にはもちろんのこと世界にもない。このホワイ・ビコーズ・ゲームは、日本語のディベートの研修でも行なわれるので、日頃から日本語でも訓練をしておくべきだ。)

3、火検(Fire Gate)ディベート、通訳(同時通訳)(ここでは、厳しく自己責任のルールが適用される。有段者ゲートに至る前の、胸突き八丁である。ディベートでは自分を活かし、通訳では自分を殺す。この矛盾を通過しなければ、天国はまだ遠い。)

4、風検(Wind Gate)ディベートのゲートを通過すれば、有段者の風検が待っている。交渉はディベートではない。ミカンとリンゴほど似て非なるものである。ディベートは、get what you want だが、交渉では、give them what they want しなければ、勝てない。そこには妥協(give)が加わる。

 getとgive。この差の大きいことを知ることが、段外者(白帯)が、有段者(黒帯)に昇段する鍵になる。

 熟く燃える火のシンボルはgetであるが、風のそれは状況によりgiveに変わる。おおらかさを象徴するgiveである。 getは打倒であるが、giveは譲歩であり、許すことである。キリスト教の犠牲的な愛の精神を一言でまとめると、giveである。

 Lou Ruoff牧師が書いた名著は、和解(調和)の物語(Stories of Reconciliation)であり、許す(give)パワーの偉大さを説いている。無償の愛(unconditional love)の尊さを説いた良きサマリア人(Good Samaritans)の譬えなど圧巻である。

 big words を使わず、簡単な英語で単純な真実を告げる名著には構えがない。アマチュア作家は、世に出ようという気負いから、気を衒ったり構えにこだわり過ぎて、ペンの運びが硬直し不自然になる。流れない川は泥と化し、ボウフラを湧かせ、メタンガスを発生させる。固定は死。ここでも武蔵のいう有構無構の教えが光を放つ。

『英語は格闘技』 松本道弘

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