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MyaleptにFDA承認:脂肪異栄養症(レプチン欠損症)の治療薬

 

Myalept(メトレレプチン[metreleptin]の注入剤)がレプチン欠損症の治療薬としてFDA承認を受けました。同薬は先天性および後天性全身型脂肪異栄養症(congenital generalized or  acquired generalized lipodystrophy)の患者を対象とします。

全身性脂肪異栄養症は脂肪組織の欠乏に関与した疾患です。先天性全身性脂肪異栄養症の患者では、生誕時に脂肪組織がほとんどないか、あるいはまったく存在しません。後天性全身型異栄養症の患者の場合は、脂肪組織が時間とともに少しずつ減っていくのが一般的です。レプチンというホルモンは脂肪組織でつくられることから、先天性の脂肪異栄養症の患者ではレプチンの量が非常に少ないのです。レプチンは摂取量やインスリンなどのホルモン量を調節する作用をもちます。

全身性脂肪異栄養症の両タイプに属する患者は、若年期に重度のインスリン抵抗性を呈すことが多く、糖尿病を患うこともあります。糖尿病の場合には、血中のトリグリセリド濃度が制御できなくなるほど高くなるため、これが原因で膵炎が生じてしまいます。

「Myaleptは、先天性および後天性の全身性異栄養症を対象とした初の医薬品であるため、この奇病を患う患者にとって必要不可欠な治療オプションになるでしょう」と、FDA医薬品評価センターのMary Parksは述べています。

組み換えDNA技術でつくられたレプチンのアナログであるMyaleptの安全性と有効性は、糖尿病と高トリグリセリド血症(hypertriglyceridemia)、および空腹時のインスリン量( fasting insulin)急増を呈する先天性または後天性の全身性脂肪異栄養症患者48名を対象としたオープンラベルの単群試験で評価されました。この臨床試験ではHbA1cと空腹時グルコース、およびトリグリセリドが減少することが明らかになりました。

レプチンまたはMyaleptに対して中和活性(neutralizing activity )を示す抗薬物抗体(Anti-drug antibodies )が生じることがあり、その場合には、治療効果の消失や重度の感染症が生じる可能性があります。T細胞リンパ腫(T-cell lymphoma )は後天性全身性脂肪異栄養症患者のMyalept投与群および非投与群の両方で確認されたため、医師は深刻な血液学的異常(hematologic abnormalities )や後天性全身性脂肪異栄養症の患者にMyaleptを投与する際には、そのベネフィットとリスクを考慮しなければなりません。MyaleptはHIV関連の脂肪異栄養症や、糖尿病や高トリグリセリド血症などの代謝異常を呈する患者に対しての使用が認められていません。

中和抗体(neutralizing antibodies )とリンパ腫の生成というリスクがあることから、Myaleptは the Myalept Risk Evaluation and Mitigation Strategy (REMS) Programを通してのみ利用可能となります。このプログラム下では、処方者がトレーニング・プログラムに参加し、免許を取得しなければなりません。