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ドラッグ・インフォーメーション(DI)とは?

 最近の科学技術の進歩は著しい。医学・薬学も例外ではなく、新しい作用をもった医薬品、より効果のある医薬品が次々に登場する。それまで使われていた薬に新薬が加わって、現在の薬価基準には約一万五〇〇〇種近い医薬品が収載されている。医薬品の内容を熟知していなければならない医師も、これでは細かい内容まで把握するのはむずかしい。

 そこで薬の情報を整理し、必要な時にそれを医師に提供する部門が必要だとして、病院の薬局で始められたのがドラッグーインフォメーション(医薬品情報活動)、略してDIである。

 では医薬品にはどんな情報があるのだろうか?

 試みに医薬品につけられている添付文書を読むと、成分、効能、用法、用量を始め、副作用、薬理作用など多くの情報が載っている。また添付文書以外にも臨床文献などの情報がある。そこで薬の情報の種類をざっと挙げてみると次のようになる。

・製品の特徴、類似薬との比較など

・商品名、一般名、化学名、構造式など

【ヒヤリ・ハット】医療事故につながりかねない事例をいう。厚労省は安全対策ネットワーク整備事業で、こうした事例を収集している。処方や与薬の間違いなどを公表して、医療事故防止に役立てたいとしている。

・物理化学的性質、安定性、試験法など

・製剤の形、安定性、特徴など

・効果、用法、用量、高齢者の用量、臨床試験の成績など

・副作用、アレルギーに対する注意、妊婦・高齢者・乳児・小児に対する注意、薬の併用についての注意、検査値への影響など

・薬理作用

血中濃度、吸収、排泄など

・毒性

・使用期限、貯蔵法など

 こうした情報を集め、それを評価し、整理して、問い合わせのあった時に探し出し、提供する―これが病院薬局でのDIで、現在では情報誌を発行する病院も出てきている。

 ところでDIは、病院の薬局だけがやるとは限らない。医薬品を扱うところならどこでも行なっている。たとえば、製薬企業は病院、卸会社は診療所、薬剤師会は薬局などを主な対象に質問に答えたり、新しい情報を流している。さらに厚生労働省も、モニター病院や製薬企業から集めた副作用を情報として流している。

 現代は情報の洪水の時代である。医薬品に関する情報が引きも切らずに入ってくるため、最近では、どの機関でもコンピュータで情報の処理・検索を行なっている。