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日本調剤のスパルタ教育

 

 調剤薬局業界のなかでも、日本調剤ほど「医薬分業」を念頭においての教育を徹底させてきた会社はないだろうと、三津原は自信をのぞかせる。同社には二十年以上にわたる教 育のノウハウが蓄積され、いまやプロの薬剤師を育成するためのシステムは、ほぼ完成しているという。

 このシステムは三津原自身が陣頭指揮して構築したもので、「理念教育」「薬学知識」「店舗管理知識」の三つを柱としている。理念教育は医薬分業思想や医療人としての心構え、薬学知識は薬品知識や調剤技術、そして店舗管理知識として保険制度や医療法、薬事法といった保険調剤知識から薬品管理方法、店舗了不ジメソト、労務管理に至るまでの範囲は実に多岐にわたる。

 これらをベースに、キャリアや目的に応じてさまざまな研修プログラムが用意されているが、薬剤師育成の基本コンセプトは、「最短最速で一人前の臨床薬剤師を育成する」ことだ。

 新卒薬剤師については、入社前から薬剤師国家試験セミナーを開催しており、入社直後には1ヵ月の研修、先輩薬剤師による実務指導、服薬指導についての個別指導など、入社後一年間はみっちり教育を受けることになる。

 「たとえば薬学知識。使用頻度、あるいは危険度の高い薬については、理屈抜きで頭からな研修のみならず、キャリアや目的に応じてさまざま
日本調剤では、新入社員研修の覚えさせます。講習会を開いて『今日中に覚えろ』と。覚えなければ帰れないというくらい厳しいですよ。翌朝、また確認テストを行い、忘れていたら追試が待ってますから(笑)。これを一ヵ月も繰り返せば、嫌でも覚えますからね。危ない薬は人の命がかかっているのですから、理屈ではなく、何がなんでも覚えなくてはいけないのです。試験の成績匹順位も貼り出しますから、できなければ恥ず
かしい゜だからもうヽみんな必死です゜学生気分なんて一気に吹き飛び、早くも社会人の厳しさを実感することでしょう」

  三津原がスパルタともいえる厳しい教育を自社の薬剤師に課すのも、一〇〇%の医薬分業を実現させたいという熱き思いにほかならない。自分たちの時代は薬剤師では全然食べていけなかった。だから、薬剤師で食べてい ける社会をつくろうと、教育には投資を惜しまず、薬剤師のレベルアップをはかってきたのだ。

『医薬分業への道(鶴蒔 靖夫)』より