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エルデカルシトールの作用と薬物動態

動態

アルファカルシドールの17.6時間町こくらべ明らかに長い.また,健康成人男性,閉経後女性および原発性骨粗粗症患者(計882例)の母集団薬物動態解析結果から,エルデカルシトールの見かけの分布容積は10.5びと小さく,組織への移行匪は低い.エルデカルシトール濃度が1~100 ng/mLの範囲で血清中での蛋白結合率はほぼ一定(94.2~96.2%)であった。 エルデカルシトールの臨床用量0.75μgを骨粗粗症患者に反復投与したときの定常状態の血清中濃度は約300 pg/mびであることから,臨床用量では蛋白結合が原因となる薬物相互作用は起こりにくいものと考えられる.

 ラット,イヌ,サルおよびヒトの肝ミクロソームを用いた鈿治g試験におけるエルデカルシトールの主代謝物は2位の3-hydroxypropyloxy基の脱離体および3-hydroχy,propyloxy基のアルコールの酸化体であった.しかしながら,臨床薬理試験においてこれらの代謝物は血中にも,尿中にも検出されなかった.,‘,x vitro試験においてエルデカルシトールはビタミンD不活性化酵素であるCYP 24 A 1で代謝されず6),ヒト肝臓に含まれるCYPでも代謝されなかった.エルデカルシトールによる臨床上薬物相互作用を惹起するCYPの誘導および阻害も認められなかった.3H標識したエルデカルシトールをラットに単回投与すると,投与後7日までに投与放射能の2.63 %が尿中に, 55.89%が糞中に排泄されたことから,エルデカルシトールは胆汁を介して排泄される化合物であると考えられる.

 訐機能障害患者10例(Child-Pugh分類Class A : 8 例,Class B : 2例)にエルデカルシトール0.75μgを単回経口投与した結果から,中等度以下の肝機能障害患者において薬物動態パラメータに大きな影響は認められなかった。また,母集団薬物動態解析からは腎機能マーカーのひとつであるクレアチニンリアランスが血清中エルデカルシトールトラフ濃度に影響を与える因子ではないという結果が得られている3)ことから,エルデカルシトールの代謝部位は腎臓または肝臓に限定されてはいないと考えられる.

 

エルデカルシトールの作用

 骨は常に破壊と構築をくり返す新陳代謝(骨リモデリング)を行っている.骨表面には骨を破壊する破骨細胞と骨を形成する骨芽細胞,その前駆細胞である前骨芽細胞が存在する.破骨細胞の形成と活性化にはRANK/RANKL系と呼ばれるシグナル伝達系と細胞間接触による情報伝達系が重要であることが知られている. In vivo試験においてエルデカルシトール投与により骨表面のRANKL発現量が低下して破骨細胞の形成と活性化が低下した.

 また,エルデカルシトールは前骨芽細胞の分化を促進した結果,破骨細胞前駆細胞と前骨芽細胞との細胞間接触が低下し,破骨細胞の形成が低下するという現象も観察されている.破骨細胞数の減少により,骨吸収が低下し骨量は増加する.