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メーカー国内流通シュリンクし、主役は卸に

 

 低成長の国内市場で、外資系メーカーと厳しい攻防を繰り広げながら世界市場開拓を進める国内メーカーは、ロジスティクス戦略を変えた。流通効率化は卸のコアコンピタンスで、メーカーは新薬開発と海外進出がコアという。メーカーと卸の機能切り分けである。卸へは物流体制強化とローコスト化を促し、メーカーの物流体制はシュリンクさせ始めた。

 

  メーカーの流通近代化は70年代

 

 医薬品メーカーが物流の近代化に取り組みだしたのは70年代たった。流通という概念が商流と物流という概念に分離し、米国から日本に導入されたのは64年だから、それから間もなくだ。

 

 近代化は、自立した物流管理組織を作ることで始まった。先頭を切ったのは武田で、71年に営業部門から独立して、物流管理部が発足した。以降、大手メーカーは順次、全社的に物流業務を統括する組織を設置、物流の近代化、効率化に取り組んだ。

 

 近代的物流センターの構築が始まり、物流機器や自動ラックの導入、オンライン受注・物流システムの開発、受注締切時間設定などサービスレベルの標準化、在庫管理システムの開発などが行われ、省力化やコスト削減が図られた。

 

 一方、卸は70年前後に米国の物流視察を行うなど、一部の先駆的卸は物流に高い関心を寄せ、流通業界でも最先端の物流センター構築が始まった。スズヒコ (現バイタルネット)の名取物流センターをはじめ、クラヤ(現メデイーパルHD)、三星堂(同)、福神(現アルフレッサHD)などがその例だ。しかし、大半の卸は販促活動に注力し、物流機能をメーカーに依存した。卸はメーカーの販社的な立場で、武田、三共、塩野義などが系列色の強い卸を育成した。

 

 しかし、90年代後半から流れは変わった。メーカーの国内流通への投資はシュリンク、物流報奨が設定された。卸のコアコンピタンスは流通効率化という信号を送り始めたのだ。