医薬翻訳サービス

薬理学、生化学、統計学に精通した翻訳士が対応いたします

  「無駄多い自前物流、伸縮自在なアウトソーシング」再編にピタリ奏功

 そしてその間、山之内自身が再編の奔流の真っ只中に位置することとなった。その序章は、ゼファーマの誕生である。山之内と藤沢は03年10月、OTC部門の統合を発表、04年10月には新会社が発足した。各々120億円程度の規模の統合だが、OTCは医療用医薬品より単価が安く、10分の1とも20分の1ともいかれる。医療用医薬品換算で1000億円~2000億円規模の物量急増である。自社倉庫では、よほど余裕がないと対応は困難だ。委託先は山之内が委託していた三菱倉庫になり、東日本は三菱倉庫の青海(東京都江東区)に、西日本はすでに稼働している西日本センターに隣接する倉庫に移管された。

 

 本番はアステラスの誕生である。山之内と藤沢本体の統合発表は04年2月、05年4月には新会社が発足した。同規模の両社の統合だから物量は倍増である。委託先は山之内の路線を踏襲する三菱倉庫となり、西日本はすでに稼働している山之内西口本センターに、東口本は05年1月に稼働した山之内東日本センターに収まった。

 

 まさにこの再編に備えたかのような、最適というより間一髪のタイミングでアウトソーシングに移行した。大手メーカー初のアウトソーシングの動機の一つに、大手メーカー初の再編が絡んでいたか否か、真相は不明だ。

 

 再編の奔流には続編がある。アステラスを追うように、三共と第一の統合が05年2月に発表され、05年9月、持株会社として第二五(が発に心した。この時、子会社の第二二共ヘルスケアも発に心したが、06年4月、ゼファーマ第一三共の子会社として買収され、07年4月には第一三共ヘルスケアゼファーマが統合される。医療用医薬品の国内事業の統今も07年4月となる。

 

 第一三共は自社物流を継続する方針の模様だ。三共、第一ともにセンターが新しいことも理由の一つと推測される。具休的には医療用医薬品とOTCを分離、前者を第二後者を三共の物流センターで扱うという流れだが、ゼファーマの統合に伴い、増加した物量が自社物流で収容しきれず、外注にシフトするとみられる。

 

 このメーカー再編・物流再編で、山之内と藤沢の物流体制が不要となった。山之内の物流人員は希望退職など、センター施設は越谷、北九州とも物流ファンドに買い取られ再生した。一方、藤沢のセンター人員の一部と施設はスズケンに移行、05年春にはコラボクリエイトの実戦部隊としてコラボワークスで再生した。三菱倉庫は山之内、ゼファーマ、アステラスと統合に伴う物量増、売上増に恵まれたが、今度はゼファーマ分か受注から2年半で解消となるリスクに直面している。メーカー再編に翻弄される医薬品物流再編だが、アウトソーシングは強力な助っ人だ。