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アストラゼネカ、欧州仕様の倉庫作らせ業務委託

 アストラとゼネカは00年に統合、日本市場への攻勢を本格化するに当たり、スウェーデン流自社物流と英国流委託物流の異なる物流体制の統合を迫られた。外資系メーカーは90年代末以来、日本市場への攻勢を本格化、国内外のM&Aを行うとともに、シェア拡大に余念がない。同社の06年3月期までの5年間の売上の伸びは1・9倍と急激である。伸びに対応するロジスティクス体制を地震大国でどう構築するのか、その対応を追う。

 

  統合を機に取引先集約、異なる物流体制は大型専用センターに

 

 アストラゼネカは、スウェーデンのアストラと英国のゼネカの合併で2000年1月に誕生、日本では旧ゼネカから分離した販売会社ゼネカ薬品が同年10月に合流し、日本市場進出を本格化した。99年度でみると、世界ではファイザーに次ぎ3位の売上148億ドルを誇るのに対し、口本では21位、857億円とこれから成長する段階にあった。しかし05年度には世界で5位の233億ドル、日本では年平均15%近い伸びを続けた結果、12位まで順位を上げ、売上は1628億円に達した。

 

 両社統合を機に流通面の効率化にも取り組んだ。物流割戻し制度を活用、卸へ送品先集約を促し、ゼネカ単独で約300あったものが、統合後は6割程度まで減少、取引卸も70数社を50社程度に絞った。

 

 統合に伴う生産・物流体制再構築は並行して検討された。生産については、従来の旧アストラ米原工場(滋賀県)と旧ゼネカ三甲工場(兵庫県)を02年末には米原に集約した。一方、物流についてはアストラは米原工場に付属した自社運営の物流センターで、生産から物流まで自己完結した体制をとり、ゼネカは工場と分離した物流業者(日本通運)委託の物流センター体制だった。センターは令国一拠点対応の考え方だが、合併直後は暫定的に、常温品は米原、保冷品は豊中と使い分けした。

 

 新物流体制は工場と分離し、業者委託型物流センターとした。委託先は三菱倉庫茨木市)で、同社がアストラゼネカ向けに建設した建川を賃借し、運営は三菱倉庫に委託する。02年9月に竣工、稼働したセンターの規模は鉄筋コンクリート5階建、延床面積9000㎡、保管能力6000パレット、パレット自動倉庫・ケース自動倉庫・ケースソーターなどを配備した本格的専用自動倉庫である。

 

 物流業者が特定荷主の規模や商品特性に合わせた物流センターを建設し、物流業務を請け負う形態は一般的にめすらしいものではないが、医薬品メーカーの大規模倉庫では、初めてのケースだろう。