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ファイザー自社狭隘化、地震避け内陸部倉庫へ

 日本市場を席巻するかの勢いだったファイザーは、06年3月期までの5年間の売上の伸びは2・3倍となり、売上順位も4番手につけた。同社は外資系では珍しく、工場に隣接する自社物流センター方式を継承してきた。しかし、統合と成長で物流センターは狭隘化、東南海沖地震に向かい合う知多半島の中央部に位置し、その対応も緊急課題となった。

 

  三自社センター方式も売上伸び率年20%で狭隘化

 

 ファイザーは日本市場でトップを狙い多数のMRを投入、国内メーカーを震撼させた。99年度でみると世界で2位の売上149億ドルを誇るが、日本では13位、1536億円と発展途上にあった。05年度は世界1位で、売上は443億ドルと3倍の伸びをみせた。日本では年平均20%近い伸びで、順位は統合した第一三共に抜かれ4位だったが、売上は3828億円に達した。統合も00年6月にはワーナー・ランバートと、03年4月にはファルマシアと世界レベルで行われたことも急伸の一因だ。

 

 外資系企業として、日本の卸の販促力をどう評価するのか。同社によれば、卸の販促力は期待したいし、期待に応える部分はかなりあるという。一方、メーカー系列色が尾を引く傾向は、思ったほど薄まらないとし、この決別が卸にとっての課題という。

 

 拡大する販売戦線を支えるロジスティクス体制はどうか。生産物流管理部では01年12月、危機管理プロジェクトを立ち上げ、調達・生産・物流の分野で新たな観点から地震も視野に入れた危機管理と狭隘化対応の検討に着手した。

 

 日本進出が早かったためか、ファイザー外資系ながら自社物流主義をとる数少ないメーカーである。物流センターは工場、研究所とともに知多半島中央の愛知県武か町にある。札幌と福岡に物流分室を持つが、基本的には唯一の集約拠点である。東海・東南海沖地震では真っ先に被災が想定される地域だ。

 

 束海地区に工場を持つメーカーはアステラス、第一、万有などと多く、各社共通の課題でもある。しかし、他社の物流拠点は首都圏・関西圏などに分散しているのに対し、東海地区海岸部に集約しているファイザーの場合は特に緊要な課題となる。ファイザー本社は米国同時多発テロ以来、世界的に危機管理を強化しており、その。環でもあった。

 

 危機管理プロジェクトのもう一つの検討課題は、拡大する販売戦線に追いつかない現在の物流体制の再構築である。急伸する物量に対し、工場内物流センターは4000パレットのラック倉庫だが、79年の竣工以来拡張はなく、動物薬などを別倉庫に移管したり、在庫削減で急場をしのいできた。